ゴルフボールダイバーというお仕事をご存知でしょうか?
全く聞いたことがないという方も多いかと思いますが、実は結構昔からあるお仕事なのですがここ最近注目されるようになりました。
おそらく昔はゴルフボールダイバーという言葉はなく、ロストボール回収業者の作業の一環として行っていたものですが、そこから派生したお仕事がここ最近注目されるようになったという経緯がございます。
そんなゴルフボールダイバーとはどんな作業内容なのか、そしてその収入及び売上の作り方はどのようにして行うのかをご紹介いたします。
ゴルフボールダイバーとは?
ゴルフボールダイバーと言葉を聞くだけではピンとこない方も多いかと思いますが、ゴルフ場内にある池や川などに潜りその中に入っているゴルフボールを回収する作業者のことを指します。
全てのゴルフ場に池や川などがあるわけではございませんが、大抵のゴルフ場には少なくとも池は存在しており、そのようなゴルフ場でプレーをするゴルファーがミスショットなどで池にゴルフボールを落としてしまう所謂「池ポチャ」をしてしまったゴルフボールは、ロストボールとして池に溜まっていきます。
ゴルフボールは自然に還ることはないため半永久的に池の中に溜まっていくため、気づけば何万という単位で池の中に溜まっていることも珍しくなく、そういったゴルフボールをゴルフボールダイバーの方が池に潜り回収を行っているのです。
潜るには潜水士の免許が必要
実はゴルフボールダイバーは誰でもできるお仕事ではありません。
池や川などに潜りゴルフボールを回収するには、国家資格である潜水士の免許が必要になります。
労働安全衛生法により潜水業務を伴う場合には必ず潜水士の資格が必要であることを国が定めているため、無資格の方が池に潜水することはできません。
正社員でのお仕事はない?
ゴルフボールダイバーというお仕事はあるものの実は正社員でのお仕事は現在存在しておりません。
中にはごく稀にゴルフボールダイバーの求人を掲げているゴルフ場や企業もございますが、毎日のように作業をするお仕事ではないため、基本的にはダイバーの多くは個人事業主としてお仕事をしております。
そのため、潜水に必要な装備も自身で全て揃えなければいけません。
ゴルフ場への営業も必要
正社員でのお仕事であれば問題ないのですが、前途でもお伝えした通りゴルフボールダイバーの多くは個人事業主であるため、お仕事先も自身で取ってくる必要がございます。
そのため、営業が苦手の方は億劫に感じてしまうかもしれません。
また、最近注目をされてしまっているお仕事だけあり、ゴルフ場と既に契約を結んでしまっているゴルフボールダイバーの方も多いのでこれから新規で始める方には、少しレッドオーシャンの業界にはなってしまいますので、ご注意ください。
作業内容とは?
冒頭で記載した通りの内容となりますが、作業内容はゴルフ場内にある池や川、水ハザード、最近では海などに潜りそこに落ちているゴルフボールを回収する作業となります。
ダイビングで使用する酸素タンク1本で1〜3時間ほど潜水することが可能なので、作業時間の目安は大体1〜2時間程度になっており、ベテランのダイバーですと2時間で1万球以上を回収することも珍しくありません。
ゴルフボールの回収方法は人によって様々ですが、大抵の場合には漁師などが使用するような大きな網などを使って回収作業を行っていきます。
回収したボールはどうする?
回収したゴルフボールはゴルフ場によって様々になりますが、ゴルフ場へ料金をお支払いしゴルフボールを受け取る場合や池などの清掃費用を受け取らない代わりにゴルフボールを無償で受け取る場合などがございます。
また、一部ではゴルフ場側が回収したゴルフボールの球数分をゴルフボールダイバーへお支払いをし、ゴルフ場がボールを保管するケースもございます。
溺死などの事故につながるケースもある
車の免許を持っていても事故を起こしてしまうように、ゴルフボールダイバーにも潜水事故などはございます。
ゴルフ場の池は基本的に人口に造られている池が多く、ゴムシートの上に水を張っていることが多々あるため、潜ると目の前が真っ暗になっていることは珍しくありません。
閉所恐怖症の方や暗闇が苦手な方は避けるべきお仕事と言えます。
また、真冬の池では氷が張っており、潜水した後に池から出れなくなってしまうということもあり最悪の場合、溺死してしまうこともございますので、十分注意が必要なお仕事になります。
売上の作り方
では実際にここからロストボールダイバーの売上の作り方についてご紹介をさせていただきます。
ダイバーの多くは池や川などの清掃費用としてゴルフ場より清掃費をいただくことで生計を立てている方が多く、清掃費の相場は一つの池に対し1万円〜3万円程度になっております。
ダイバーの中には回収したゴルフボールをゴルフ場から受け取りそれらをロストボール回収業者に買い取っていただくことで売上を立てている方もいらっしゃいます。
ロストボール回収業者についてはこちらの記事をご覧ください。
ロストボール回収業者とは?作業内容を徹底解説!
ロストボール回収業者へ持ち込む
前途でも記載をいたしましたが、ゴルフボールダイバーの中にはロストボール回収業者に回収したゴルフボールを買い取っていただき売上を立てている方もいらっしゃいます。
ロストボールの単価はゴルフボールのメーカーや銘柄及び品質によって変わりますが、1球あたり1円〜高い物ですと100円で買い取っていただける場合もあるため、2時間で1万球を回収しそれらのボールが1球10円で買い取ってもらえれば10万円の売上を立てることも可能となります。
水分を含んでしまったゴルフボールを100円などの高価格で買取るケースは極めて少ないため、買取価格は10円前後と認識しておくと良いかもしれません。
ただし、池から回収したゴルフボールをそのまま回収業者へお渡しすることはできません。
池の水がついたままやその他のゴミなどが付着した状態ですと買取不可となってしまいますので、必ず少しボールの清掃を行ってからお渡しください。
フリマアプリを使っての販売
近年では回収したロストボールをメルカリやYahoo!フリマなどを使ってご自身で販売を行っているケースもございます。
回収したゴルフボールを自身で清掃から選別、出品作業までを一貫して行い、販売数によって売上はまちまちになりますが10万円〜多い方ですと50万円ほどの売上を毎月作っているという方もいらっしゃいます。
しかし、選別〜出品作業を一人で行うにはかなりの手間がかかるため、売上の回転率を上げたいという方には不向きかもしれません。
平均年収は?
ゴルフボールダイバーの平均年収は500万円ほどになっております。
一般的には個人事業主でのお仕事となりますので働けば働くほど給料は増える仕組みにはなりますが、多くの方は一般企業と同じようにカレンダー通りに働いているため、このような平均年収になっております。
カレンダー通りに働く理由にはゴルフ場が関係しており、通常ゴルフ場は土日祝祭日が忙しく、プレーしている方が多いので土日祝祭日にボールの回収をさせていただけないこともあるため、このような働き方となっております。
年収1,000万円を稼ぐ人もいる!?
ゴルフボールダイバーの中には年収1,000万円を超えている方もいらっしゃるようです。
季節問わず寒い冬でも潜水を行い、2時間の潜水で2万球ほど回収しそれらを清掃した後にロストボール回収業者へ買取を行っていただくという流れを愚直に行っていくことで達成したそうです。
誰もが簡単に年収1,000万円を達成できるようなお仕事ではありませんのでご注意くださいませ。
詳しくは下記をご覧くださいませ。
池ポチャしたボールを拾い年収1,000万?ゴルフボールダイバーの仕事とは
https://hatawarawide.jp/nama/221104-1
まとめ
ゴルフボールダイバーの具体的な作業内容から売上の作り方までをまとめてみましたが如何でしょうか。
近年注目をされているお仕事ではありますが、簡単なお仕事ではなく危険が伴うお仕事でもありその作業自体は地道な作業が多いものとなります。
しかし、自然に還ることのないゴルフボールを回収し再利用することでSDGsにも貢献できるお仕事とも言えますので、環境保護の観点を考えると今の時代にはピッタリなお仕事とも言えるかもしれません。