ゴルフボールには2種類の系統があるのをご存知でしょうか?
ゴルフ歴が長い人であればご存知の方も多く、中にはその違いまで把握している方も少なくありません。
しかし、初心者の方やゴルフボールのことをあまり気にしたことがないという方には、初めて聞くことかもしれませんが、実はゴルフボールにはスピン系とディスタンス系の2種類が存在しております。
そんなスピン系とディスタンス系のゴルフボールでは何が違うのか解説をしてまいります。
スピン系とは?
ゴルフボールにおけるスピン系のボールは、バックスピンがかかるボールのことを指します。
スピン系のボールでは、このバックスピンをかけやすくするためにボールの表面のカバーにはウレタン系の柔らかく食いつきやすいカバーが採用されているため、フェースにボールがしっかりと食いつき打ち出し角は低くく低弾道であることが特徴となります。
スピン系ボールの最大のメリットをあげるのであれば、アプローチショットでのコントロール性能と言えるでしょう。
低弾道であることからグリーンへボールをしっかりと落とせることに加えて、バックスピンがかかることによりグリーン上でしっかりとボールを止めることが可能になります。
スピン系ボールの特徴とは?
前項でもざっくりとご説明をさせていただきましたが、スピン系ボールの特徴は柔らかくバックスピンがかかることにありますが、より詳しくスピン系の特徴について解説をしていきます。
- スピンがかかる
- 柔らかい打感
- ボールの構造
- アプローチショット
- ボールの価格
スピン系の特徴である以上の5つの点について次項から順を追ってご説明をしていきます。
スピンがかかる
スピン系ボールの最大の特徴は、その名の通りとなりますがボールにスピンがかかりやすいことです。
スピン系のボールはウレタン系の素材でできており、柔らかくフェースに食いつきやすいボールであるためフェースの表面にボールが接地する時間が長く溝にしっかりと食い込むことでスピンがかかりやすくなります。
スピン量が多いことでグリーン上での止まりが良く、ボールのコントロール性が高まるため、アプローチショットやショートゲームでは欠かせないボールと言えるでしょう。
柔らかい打感
もう一つスピン系ボールの大きな特徴は柔らかい打感を持っていることです。
これは、ゴルファーがショットの際に感じるフィードバックが繊細であることを意味し、柔らかい打感により、パットやチップショットの際にボールのコントロールがしやすく、タッチ感が良くなります。
これにより、グリーン上での精度が向上し、スコアメイクに繋がります。
スピン系の構造
スピン系ボールにはその構造にも特徴があり、主に「コア」,「インナーカバー」,「カバー」の3ピース構造が多いのですが、中には5ピースの構造を持ったスピン系ボールも存在しており、これらのことから複数の層で構成されていることがスピン系の特徴であると言えます。
スピン系ではコアは硬くカバーは柔らかい作りになっております。
ディンプルの数はディスタンス系と比べると少なく、少ければ少ないほど低弾道のボールになります。
アプローチショット
スピン系ボールの最大の魅力はなんといってもアプローチショットの際に優れたパフォーマンスを発揮することにあります。
ボールがグリーンに着地した際、スピンによってしっかりと止まり、バックスピンもかかりやすいため、ピンに向かって攻めるショットが可能で、スコアを縮めるための戦略的なプレーが実現しやすくなります。
スピン系ボールの価格
後ほどご説明をさせていただくディスタンス系のボールと比べるとスピン系のボールの価格は高い傾向にあります。
これはボールの構造がディスタンス系と比べて複雑であり生産コストがかかることや使用されている素材そのもののコストがかかるためです。
特にツアープロなどが使用する高性能のスピン系ボールでは、生産技術が高度であることから価格が高くなってしまいますが、その分価格に見合った価値があると言えるでしょう。
参考価格:1ダース 4,000円〜7,000円程度
ディスタンス系とは?
ディスタンス系ボールとは、その名の通り飛距離を最大化することを目的としたゴルフボールのことを指します。
ディスタンス系ボールはスピン系とは違い、硬く主にドライバーショットやロングアイアンショットでの飛距離を伸ばすために設計されているため、スピンがかかることを抑えているので高弾道であることが特徴となります。
ロングゲームでの使用や飛距離が出せない初心者の方や女性の方に使用されることが多いボールとなります。
ディスタンス系ボールの特徴とは?
ディスタンス系のボールは硬くスピンがかかりにくく飛距離が伸びるよう設計されたゴルフボールとなりますが、より詳しくディスタンス系について解説していきます。
- 低スピン設計
- 硬い打感
- ボールの構造
- ドライバーショット
- ボールの価格
ディスタンス系の特徴である以上の5つの点について次項から順を追ってご説明をしていきます。
低スピン設計
ディスタンス系ボールの最大の特徴はその飛距離性能にあります。
主にドライバーやロングアイアンで打った際にスピン量を抑える設計がされており、この設計によりボールの軌道が直進しやすく空中における風の抵抗が減少するため、ディスタンス系のボールはスピン系と比べて遠くまで飛び、ラン(地面に落ちてからの転がり)も増え総合的に飛距離が向上します。
硬い打感
ディスタンス系ボールのもう一つの大きな特徴は硬い打感となります。
ディスタンス系ボールでは、スピン系ボールのウレタンカバーとは違いアイオノマーカバーという硬いカバーが採用されております。
この硬いカバーによって、インパクト時にボールが元の形に戻ろうとする反発力が働くことで飛距離が伸びます。
ディスタンス系の構造
ディスタンス系ボールはスピン系とは違い、構造もとてもシンプルな作りとなっており、基本的には「コア」と「カバー」の2ピース構造になっております。
スピン系とは違いコアが柔らかくカバーが硬い作りになっております。
また、ディンプルの数はスピン系と比べて多い傾向にあり、多ければ多いほど弾道も高くなっていきます。
ドライバーショット
ディスタンス系ボールの最大の魅力はドライバーショットの際に発揮される飛距離性能にあります。
ロングゲームにおいて初動が大切なドライバーショットですが、そんなドライバーショットでは真っ直ぐ高弾道であるよう設計されたディスタンス系ボールであれば、飛距離が伸びるためスコアアップを狙えるかもしれません。
ディスタンス系ボールの価格
ディスタンス系ボールはスピン系と比べてその価格は安い傾向にあります。
構造がシンプルであり生産コストがスピン系ほどかからない他、使用している素材そのもののコストも低いためです。
そのため初心者などミスショットが多いというプレーヤーにとってはありがたいボールではないでしょうか。
参考価格:1ダース 2,000円〜4,000円程度
スピン系とディスタンス系ボールの違いまとめ
スピン系 | ディスタンス系 | |
---|---|---|
性能 | 高スピンで飛距離は低い | 飛距離が高く低スピン |
打感 | 柔らかい | 硬い |
構造 | 3ピースなどの複数構造 | 2ピースなどの単純構造 |
対象者 | 中級者〜上級者 | 初心者〜中級者 |
価格 | 高い | 安い |
以上のようにスピン系とディスタンス系のゴルフボールでは、それぞれに主な特徴がございます。
まとめ
スピン系とディスタンス系の違いについて解説を行いましたが、いかがでしょうか。
スピン系のボールは価格は高いですがその分性能が良いためスコアアップには欠かせないボールと言えますが、初心者や飛距離が出ないというゴルファーにとっては不向きなボールと言えます。
反対にディスタンス系のボールはスピンがかからないよう設計がされているためグリーン周りでのコントロールが難しく、スコアアップを目指すゴルファーには不向きと言えるでしょう。
コストなどの面も考え自身のスキルと合ったボールを選ぶことが大切になります。